Dear-Abbadoのブログ

折々の雑感を綴っていきます。

健康法としての愚痴

僕は口が悪い人間です。見た目は大人しそうに見えるらしいですが「たまに毒を吐く」と、びっくりされることがあります。昔からです。母子手帳を以前開いてみたら、母親の嘆きとして「口が悪くて困る」と書いてあり、驚くやら、恥ずかしいやら、僕自身なんとも当惑しました。

「もの言わぬは腹ふくるるわざ」と言いますから、言いたいことがあったら、批判的なことでもどんどん口に出して言った方が心身の健康にはいいはずです。と、考えたいです。

貪り、怒り、愚かさ。この三つは仏教では三毒とされて、戒められる最たるものですが、これらこそ人間の人間たる証みたいなものでもあります。

少なくとも、貪らないし、怒らないし、愚か(仏教が説く真理に暗いこと)でない人に、僕はこの世でこれまで誰一人として会ったことはありません。人間は三毒ゆえに人間なんだと思っています。手放すことができたら、もう仏様でしょう。

揚げ足をとったり、難癖つけたり、文句ばっかり言ってる人間は、僕は嫌いです。でも、僕自身が毒舌で、意外に愚痴愚痴した人間だったりします。たまに反省はするのですが、死ぬまで直らないような気もしています。

口が悪い人に根の悪い人間はいない、という話も一方ではあります。口が悪い人は、思ったことがふっと口から出てしまう素直で正直な人間で、心が完全にオープンという意味でしょう。これにも一理ありそうです。

否定的なことは一切言わないようにすれば、健康面も人間関係も金銭面も、あらゆる面が良くなるという、苦行みたいな人生改善法があるそうです。実践するのは、かなり難しいらしく、こんなにも多く自分は悪い言葉を吐いていたのかと、みな愕然とするそうな。それだけに、効果覿面なんでしょうね。

きれいごとはあまり好きではない僕としては、これからも適度に毒を吐き、なるべくまっとうな批判を展開し、心の中の毒を言葉として出しながら、生きていくしかないと思っています。