山崎剛太郎さんの話
ついさっき、昼食を買いに近所のパン屋さんに出かけたら、山崎剛太郎さんの詩集が二冊、店内に飾ってあるのを見つけました。ふっと、山崎さんとの出会いを懐かしく思い出しました。
山崎剛太郎さんは数年前に103歳で亡くなられた、フランス映画字幕翻訳で有名な方。広くフランス文学者と言って差し支えないと思います。
僕と同じ久が原にお住まいがあり、よく行く喫茶店で知り合って何度かお話させていただいたことがありました。
何十歳も歳上の方だし、耳が遠かったこともあり、こちらはいつも緊張しいしいでしたが、人と話すのが大好きという山崎さんからは本当に楽しそうなエネルギーが伝わってきました。曰く、「人生は出会いと会話だ」とよくおっしゃっていました。
パン屋さんに山崎さんの著作について尋ねたのをきっかけに、パン屋さんのご主人と奥さん(?)と、山崎さんとの思い出話が弾みました。
ご主人は山崎さんから"ムッシュー"と呼ばれていたそうで、いつもバゲットを買いに来られていたとか。お洒落な服を着てサングラスをかけ、近所を散歩する姿をよく見かけたという話も出ました。
人との出会いは突然で、別れもまた突然にやってきます。
山崎さんのことを懐かしみながら、もう少しお話できればよかったなと少し思ったりしています。
またお会いしましょう。