Dear-Abbadoのブログ

折々の雑感を綴っていきます。

新コロワクチン未接種でベトナムへ

9月21日から25日まで、ベトナムホーチミンへ旅行してきました。2年8カ月超ぶりの海外旅行でした。コロナ禍から脱却しつつある他国の状況を体感する、すばらしい旅になりました。

JAL機で21日01:25羽田空港発、タンソンニャット国際空港05:15着にて、無事にホーチミン入り。僕は新型コロナウイルスのワクチンの接種を一度も受けていないので、下調べは簡単にしていましたが、そもそも飛行機に搭乗できるのか、現地の空港で待ったがかかるのではないかなど、不安要素がいっぱいでした。

ちなみに、新コロのワクチンを打っていない理由は、アレルギー体質のため副反応が怖いこと、小学生のとき以来いっさいのワクチンを接種していないため懸念があること、mRNAワクチンの功罪が中長期で明らかになってからでもよいと自己判断したことなどです。

結果として、出発便には普通に搭乗。平日夜だったためか、搭乗率は3~4割ほどとガラガラでした。機内はマスクをしていないベトナム人の中年男性などもいて、わりとゆるい空間。タンソンニャット空港でも、いっさいコロナ関連について問われずあっさりと入国手続きが済み、早朝のホーチミン市内を空港からバスで中心部へと移動していきました。

ガイドブックを見ると、9月のホーチミンは降水量が東京より多くなっているのですが、幸いに旅行中はあまり雨が降らず、降っても短時間でやんでくれました。雲が陽射しを適度に遮ってくれ、雨が降った後には風が吹き抜け、そして、たぶん東京ほど地面がアスファルトで覆われていないせいか、ホーチミンは思ったほど暑くありませんでした。3年前の8月にハノイへ行ったときは、景色が煙って見えなくなるほどのすさまじい土砂降りに見舞われたことを思うと、天気に恵まれたことは本当にラッキーでした。

道中は、ドンコイ通り、チャンフンダオ像、オペラハウス、人民委員会庁舎、ホーチミン像、サイゴンスカイデッキの展望台、ベンタイン市場、聖マリア教会(改修工事中)、中央郵便局、統一会堂、マリアマン寺院、ブイビエン通り、美術博物館、サイゴン河を水上バスで遊覧、チョロンの華僑街では、チャタム教会、ティエンハウ廟、チョロンジャミィモスク、ビンタイ市場、マジェクティックサイゴンのMバー、髙島屋などあっちこっちを廻って、堪能することができました。


ホーチミンの人たちはわりと愛想が良く、たびたび素敵な笑顔を見せてくれました。社会主義国家だからあけすけな感情の発露は抑制されている(?)けれど、みんな素朴でそこはかとなく明るい印象。それから、当たり前と言えば当たり前でしょうが、フランス系と思しき白人の観光客を多く見かけました。かつての植民地の著しい経済成長を見て、自国の歴史を顧みながら、さぞ驚いていることでしょう。

バイクと車の激しい流れにクラクション、押し売りがいたり、ゴミが散乱していたりと、新興国ならではのよろしくない面もありますが、ホーチミンはとんでもなくエネルギッシュで、植民地時代の名残りは美しく、人が素朴でやさしく、今後の変貌がとても気になる素晴らしい大都会です。ぜひまた行ってみたいですね。


さて、帰国までの経過もここに書き記しておきます。

なんといっても僕はワクチン未接種者。本当に1回も打っていない人間です。日本へ再入国・帰国するには、ご存知の通り9月から、3回接種者は接種済み証明書を現地の空港と到着した先の日本の空港で提示すれば、基本的には特別な手続きなく入国ができるようになっています。一方で、1回、2回、0回の接種者はまったく別の扱いを受けるので覚悟がいります。

滞在した国が外務省の指定でどの区分かによっても違いますが、ベトナムは黄区分(中程度リスクの区分)の国になっていて、僕はそれ相応の対応を受けました。

僕の搭乗したJAL機では、羽田空港に着くと(06:55)まず日本人が先に降りるようにアナウンスがありました。降りたとたん、誘導係員の多いこと多いこと多いこと。紙を掲げ持ったり、身ぶりや口頭で、誘導していきます。

まず、簡単なQAに回答する入国検疫ファストトラックをスマホで事前にやっておく必要があったらしいのですが、それを忘れていて、未実施者として誘導された通路でQRコードを読み取ってスマホでQAに回答。そして次に、ワクチン3回未接種者として別ルートへ通され、最初に陰性証明書の提出を求められました。

現在、日本へ入国するためには現地出発前の72時間以内にPCR検査による陰性証明書を取得して提示する必要があります。ホーチミンの病院で受けた結果、幸いに陰性だったので、ベトナム語と英語の併記、そして日本語版の書類も紙でもらっていましたが、これは出国時にタンソンニャット空港でも隅から隅まで調べられましたね。

僕が陰性証明書を提示して押し問答している隣を、ワクチンを3回接種した人たちの長い列が冷ややかな視線を送りながらゲートの方へ向かうという、悲しい光景。陰性証明書を提示したら終わりと思っていたところ、階段を上がってまた別の広場へ向かわされ、今度はプラスチックのキットを渡されて唾液を採取されました。念のための再々検査ということでしょうか。

そして、入国者の健康と居場所を管理(というか監視)する My SOS というアプリの強制インストール。おばさまにインストール手順を説明されながら、悪気はないものの、一連の杓子定規というか強制的な扱いに、ちょっとイライラしてしまいました。

羽田空港での検査でも再度の陰性が証明され、晴れて帰宅はできたのですが、現在はまだ自宅待機中の身です。エスプラインというSARSコロナウイルス抗原キットをもらい、それで陰性の結果が出ていて、もう一度の検査で陰性となって、それを報告すれば、自宅待機は解除になる予定です。

ワクチンを3回接種していない人が日本へ帰国する手順をまとめると以下になります。
・出発する72時間以内に現地の病院やクリニックでPCR検査による陰性証明書を取得(証明書は紙でももらう方がベター)
・入国検疫ファストトラックをスマホで事前に済ませておく
PCR検査の陰性証明書を空港の係員へ提示(多少何か聞かれます)
・My SOS をインストール(位置情報やカメラなどをonにしアプリと連動させる必要あり)
・空港係員の指示に従って唾液採取による検査を受ける(結果が出るまで30分前後かかります)
・結果の通知を持って顔認証パス、税関へ


賢明なみなさんは、もちろんできればワクチンを3回接種してから海外旅行した方がよいとは思います。僕は、ある程度のリスクを予想しつつ、ワクチン未接種で日本へ帰国するとどうなるか知りたいこともあって、あえて今回のベトナム旅行を敢行した次第です。誰かにとって参考になれば嬉しいです。

またお会いしましょう。