Dear-Abbadoのブログ

折々の雑感を綴っていきます。

日本人と原発アレルギー

自民党総裁選が今月行われる。

皇位継承、財政政策、金融政策、夫婦別姓、新型コロナウィルスへの対応など、課題に対する問題意識は立候補者ごとにさまざまだが、こと原子力発電所に関して明確に前向きな姿勢を示しているのは高市早苗さんだ。「低炭素社会実現のために原発稼働は必要」とおっしゃっている。至極まっとうな考え方だと思う。

2011年に福島原発が大事故を起こして放射能汚染が広がったせいで、また二度も原爆を落とされて敗戦を喫したことも少なからず影響して、日本人には原発原子力に対する異常なアレルギー反応がある。

自粛警察(完全にアホ)や買い占めや異常潔癖をはじめとしたコロナを巡る過剰反応、芸能人などのゴシップに対する凄まじいブーイングをみればクリアなように、ときにまともな判断力を失い、ひたすら情緒的になって正義の味方面するという悪い面が日本人にはある。日本に対していつも難癖つけてくるヒステリックな某半島の国を笑っていられない。

話を原発に戻すと、福島原発の原子炉は第一世代のかなり古いタイプで、だからこそ海水が入っていとも簡単にメルトダウンした。

現在、世界で主流になっている原発は第三世代以降のもので、炉心の温度が基準以上に上昇すると自動的に運転を停止して自らを冷却する機能が付いている。メルトダウンすることは事実上ない。また、使用済み核燃料についても、それすら完全に燃焼し尽くして使ってしまう方向での研究や、核廃棄物に中性子をぶつけて変化させ、保管期間の大幅短縮をめざす研究開発も進んでいる。

いまや世界一の原発大国である中国や米国、フランスでは、この新しいタイプの原発建設が急激に進んでいる。冷静に判断できる外国政府は粛々と原発建設および稼働を推進しているのだ。

電力供給が安定しない風力発電や、建設コストと見合わず場所ばかりとって土砂崩れの元凶にもなる太陽光発電、バクチのような地熱発電などに比べて、やはり原子力発電ははるかに低コストで効率よく大量の電力を供給できる価値ある発電方法なのだ。

一万歩譲って低炭素社会の実現をめざすことが是であるならば、どうやって電力ミックスを組成するか真面目に考えなければいけないが、原発反対論者は、国土の空き地という空き地に太陽光パネルを敷き詰めろとでも言うのか、不安定な風力発電を頼りに日本経済は萎縮しろということなのか、理想論だけでなく実現可能性を問いたい。

いつも耳当たりのよいことばかり言って老人や不勉強なオバサンや情報弱者を釣る共産党立憲民主党が、財源論議をスルーして減税やら無償化やらを必ず公約に持ち出してくる手口に似て、「放射能は危険なんだ。原発は怖いんだ」式のナイーブな原発反対論者の理想論も非常に危うい、というか幼い。

次の総理大臣に対しては、社会の雰囲気やふわっとした世論に流されて国策を誤ることがないようお願いしたい。