先日タワレコで買ってきた中の一枚、メシアンのトゥーランガリラ交響曲を聴いた。小澤征爾とトロント交響楽団による1967年の録音。トゥーランガリラ交響曲は、名前だけは前々から知っていたが、曲自体は初めて聴く。
楽章というか独立した部が10もあり、この盤ではTotal Playing Time 76:56と長大。喫茶店に入ってポータブルプレイヤーでなんとなく聞き流していたのだが、途中で聴き馴染みのあるようなメロディーが出てきた。N響アワーのオープニングに使われていたらしいから、そのときに聴いたのかも知れない。
トゥーランガリラというわけの分からない名前から凄まじい音の洪水を予想していたが、案外大人しい曲という印象を受けた。ちなみに、ライナーノーツによるとサンスクリット語でトゥーランガは時、リラは遊びや愛を意味するのだそう。要所要所で、ピアノの他に、びよょ~ん、みょ~ん、という不思議な音を発するオンド・マルトノが登場して、そのオンド・マルトノの音になぜかレトロな感覚へ誘われた。
小澤さん指揮のディスクは、このメシアンの他に、ピーター・ゼルキンと協演したバルトークのピアノ協奏曲1、3番を買ってみた。なかなか良い。どちらも、小澤さんが30代前半の頃の録音だからなのか、音が生き生きとしている。