Dear-Abbadoのブログ

折々の雑感を綴っていきます。

ダッカへの旅 (2)

5月4日木曜日の夜、ダッカのシャージャラル国際空港に到着した。

バングラデシュへの入国は、観光であっても商用であっても事前にビザを取得しなければいけないことになっている。しかし、観光であれば、空港でアライバルビザを即席取得できるらしいと聞いていたので、僕はそれに賭けることに決めていて、ビザは取得していなかった。

空港に入るとすぐにアライバルビザのカウンターが見つかった。列に並んで待っていると、どこからともなくミャアミャアという鳴き声がする。何かと見ると、野良猫が一匹遊んでいる。空港の中に猫が紛れ込んで当たり前のように闊歩しているのには驚かされたが、なんだかほっとする光景でもあった。

アライバルビザカウンターには2つのブースにポリスが2名ずついる。必要事項を書き込んだビザ申請書を彼らに渡すのだが、僕はそこでひっかかってしまった。宿泊予定地として、ダッカの中央駅であるコムラプール駅近くの某ホテル名を書いたのだが、ポリスはホテルからの予約確認レター(返信メール)を提示しろと言うのだ。

僕はホテルの予約すらしていなかったので、当然、レターなんてない。ホテルの予約はしていないと正直に告げると、ポリスは「それでは通すわけにはいかない」とにべもない。さらに「どこでもいいからホテルの予約をとって、レターを見せろ」と言うのである。これには困ってしまった。空港の電話を借り、¨地球の歩き方¨に載っているホテルに片っ端から電話をかけたものの、かけ方が悪かったのか、どこにもつながらなかった。

カウンターに戻ってポリスにそのまま伝えると、さすがに呆れたらしい。「ちょっとついて来い」と言う。Allaudinというそのポリスの後について入国管理カウンターを抜け、さらに進んで行く。カウンターの向こうにある鉄柵近くでは、数人のスーツ姿の男達が談笑している。ポリスはその男達一人一人に声をかけ始めた。