久しぶりに目黒不動尊に参拝。都内のあちこちで咲き始めた桜は、目黒不動の不動堂横でも見事に咲いていて、参拝客の多くがスマホで撮影していた。
今日24日は地蔵菩薩の縁日で、14時から法要があったようだ。その後も少しの間、地蔵堂の扉が開け放たれていて、素晴らしく大きく輝かしいお地蔵様を心ゆくまで拝むことができた。オンカカカビサンマエイソカ。目黒不動尊はとってもいい。あらゆる仏様に逢えて、密教の豊かさを感じることができる。
ところで、お地蔵様はサンスクリット語では「クシティガルバ」という。目黒不動尊で地蔵堂のすぐお隣には阿弥陀堂があるが、阿弥陀様は「アミターバ(またはアミターユス)」。仏教は6世紀に朝鮮半島経由で日本にもたらされたが、持ち込まれた経文と仏像を初めて見た当時の日本人は少なからず驚いたのではないか。
クシティガルバもアミターバも、そして不動明王(サンスクリット名はアチャラナータ)も、みんな元々は外来の御仏なんですね。大黒天(マハーカーラ)も歓喜天(ガネーシャ)もみんなそう。なお、不動明王はお像や絵姿で青黒い身体をされていることが多いが、羽田守快氏によると、不動明王のモデルは古代インドの神々である夜叉、さらにはインド下層民だったドラヴィダ人と考えられ、肌の色はそれに由来するのではないかという。
勢至堂前で
さて、来月から改正入国管理法が施行され、海外からの労働者がいままでより多く流入することになる。僕個人としては、外国人に門戸を大きく開くのは結構なことと思っている。老人ばかりになるこれからの日本で、経済成長(維持?)のために労働力が必要というなら、AIか外国人労働者に頼るしかないだろう。
仏教伝来、遣隋使、遣唐使の時代から、渡来人の力を借りつつ、日本は国力を強化し文化を豊かにしてきた。新しい渡来人達のパワーによって国に活を入れないと、にっちもさっちもいかない局面をとうに迎えているのではないか。
宗教や思想の輸入と生身の人間の流入は違うという反発もありそうだが、これから5年、10年、20年と、入国管理法改正の影響をみながら修正していけばいいのではなかろうか。だいいち、思想や仏様はよくて移民はあかんというのは差別だろう。
外来の御仏を尊崇する僕は、勝手にそう考えている。