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Dear-Abbadoのブログ

折々の雑感を綴っていきます。

図書を殺菌してどうする?

最近、図書館で書籍を殺菌するサービスがあるらしい。図書殺菌ボックスなんてのを設けている図書館もあるようだ。はっきり言って馬鹿馬鹿しい。汚物にまみれたような本はもちろん別として、図書館の本は、他人と共有する前提で貸し出されているわけであって、そういう公共の本から自分の手に雑菌がうつるのが耐えられないような人たちは図書館を利用するべきではないと思う。

小さい子供とお母さんが安心して図書館の本を利用できるように、といったことらしいが、だいたい図書館の本てそんなに汚れているだろうか?図書館で借りた本から疫病が流行したなんて話も聞いたことない。

本質的なことを言ってしまうと、図書館で借りてなんていないで、本当に本が読みたいのであれば身銭を切って買うべきだ。本を買う金を惜しみつつ、他人が雑菌をつけた公共の本には触れたくないということであれば、笑止千万。僕は図書館は2~3年に一回利用するかしないかという程度で、ほとんどまったく利用していない。買って読まないと読んだ気がしないし、頭にも残らない。

図書館での書籍殺菌もそうだけれど、いまはどこへ行っても抗菌・滅菌・殺菌のグッズやサービスがあふれている。トイレにはウォシュレットがついているし、便座クリーナーまである。電車の吊り革も抗菌仕様。オフィスビルのエントランスには消毒用アルコールスプレーが常備されている。おまけに夏でもマスクを手放さないような人までいる。

そもそも人間の皮膚には皮膚常在菌が無数に棲みついている。彼らは絶妙なバランスを保ちながら、皮膚に有害な菌が繁殖したりしないよう働いてくれている。また石鹸カスが皮膚に残った場合も、皮膚常在菌が分解して無害化してくれるらしい。過剰な殺菌をすれば、そういった有用な皮膚常在菌まで殺してしまうことになるのだ。マスクもそう。普通に鼻呼吸をしていれば鼻毛と鼻の粘膜によって外からのウィルスや菌はかなりフィルタリングされるはずだか、マスクを常用することによって、マスクを外したときの抵抗力がかえって減衰するのではないか。マスクをすることで口呼吸に慣れてしまっているようでは本末転倒だ。

図書館の本まで殺菌してしまような歪んだ衛生観念が広まれば、我々自身が逆に免疫機構を弱らせてしまうだけのような気がする。