Dear-Abbadoのブログ

折々の雑感を綴っていきます。

アルプス交響曲

最近、リヒャルト・シュトラウスアルプス交響曲をよく聴いている。クラシックを聴き始めたころ、ツァラトゥストラはかく語りきドン・ファンばらの騎士(抜粋)などを聴いてピンとこず、R・シュトラウスからは遠ざかっていたけれど、ルドルフ・ケンペドレスデンシュターツカペレのCDを買って聴き馴染むうちに少なくともアルプス交響曲は大傑作だと思うようになった。まずは、なんといっても1曲目「夜」から2曲目「日の出」にかけての描写力の素晴らしさ。朝日に照らし出されて白く輝くアルプスの偉容が本当に目の前に浮かぶ。9曲目「山の牧場」も楽しい。カウベルを付けた赤茶の毛色の牛たちが元気よく歩き回りながら草を食んでいる。この曲はどちらかと言えば標題音楽のカテゴリーに入ると思うのだが、ところどころブルックナー交響曲に似たような響きがする。少なくとも私はそう感じる。ブルックナーは自然をこよなく愛したらしいから、アルプス交響曲ブルックナーに近い音が聴きとれても無理はないと思っている。ケンペを聴き込んだら、やはり次に聴くべきはカラヤン盤だろうか。レコード芸術のチョイスなどでも、カラヤン/BPOアルプス交響曲は常にトップの評価になっているし。