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Dear-Abbadoのブログ

折々の雑感を綴っていきます。

精神は顔に表れる

宇野功芳さんの「モーツァルトブルックナー」にこんな一節がある。「あの顔と身体がどう見ても大芸術家のイメージから遠いではないか。人間の容姿はその人の内面の現れだ、というのがかねがねぼくの持論であるから、最初の印象からして好感が持てないのだ」。ピアニストのアシュケナージについて書いた文章なのだが、あまりに率直な書き方なのでドキッとさせられる一方で、かえって好感が持てるところもある。他にも宇野さんは「あの顔を見れば、およそどのような指揮をする人であるかは一目瞭然」などの迷文句も残していて、芸術家にとって容姿は重要な要素という確固たる思いを持っているようだ。その点、宇野さんは芸術家としてはどうなんだろうか…?さて、人の内面は容姿に出るという指摘については私もまったく同感である。心の動きは表情筋を通じて表出されるものだし、無意識の立ち居振る舞いとなっても出てしまう。妬みや嫉み、怒りや貪りが常に心の中にあれば、それは長年の蓄積の果てに顔に表れてくる。ライブドア事件で世間を騒がせていた当時の堀江貴文氏は金の亡者そのものの顔をしていたし、逮捕された清原和博氏も見るからに悪い顔付きをしていた。生まれつきの美男美女でも、生活や心がけが悪ければ当然醜くなっていく。反対に、(なかなか難しいけれど)他人を心底思いやり、人と喜びを分かち合い、自然を愛するような生活を続けていれば、たとえ生まれつきの造作が少々まずかろうとも、美しい顔に変わっていくのだ。だから、人が美しい顔を好むのは当たり前の話で、その顔をもたらしたところの精神のあり方を好んでいることに他ならない。